第13回学長招待特別講演会を開催

2018年5月7日 トピックス

 平成30年4月26日(木)、甲府キャンパスにおいて、第13回学長招待特別講演会を開催しました。今回は、篠田謙一 国立科学博物館人類研究部長(兼)副館長をお招きし、「古代ゲノム分析で解明する縄文人の起源と日本人の成立」と題してご講演いただきました。

 分子人類学がご専門で医学博士である篠田副館長は、安達 登 本学医学部法医学講座教授らと共に、古代人のDNA分析に関する様々な共同研究を世界各国で長年行っています。

 篠田副館長は、明治時代から現在に至る日本人の起源における主要学説の変遷を、古人骨の形態学的研究や分子人類学的研究の発展と絡めて説明しました。また、最新のゲノム研究に基づき、縄文人集団にも遺伝的に地域差があること、また現代日本人集団の形成過程についても在来の縄文集団と渡来系集団の混血のプロセスに地域差があり、そのプロセスの実体を探ることが今後の研究のポイントになると述べました。

 これに先立って篠田副館長は島田眞路学長と本学との共同研究について意見交換を行った他、ノーベル医学?生理学賞を受賞した本学卒業生?大村智博士の記念展示を附属図書館で見学され、燃料電池ナノ材料研究センターやワイン科学研究センターで本学の特色ある研究に触れました。また、本学客員教授の称号を授与し、本学の教育?研究に対してご指導いただくことになりました。